2018年1月7日日曜日

[177] William Duckworth - Time Curve Preludes


クラシック音楽、ジャズ、実験音楽などのコンサート音源やラジオ放送のアーカイヴを公開しているradioOM.orgより。1979年4月17日ペンシルベニア州ルイスバーグのバックネル大学にて録音された、ポストミニマリズム作曲家William Duckworth(ウィリアム・ダックワース)によるソロピアノ作品「タイム・カーヴ・プレリューズ」のコンサートの模様。演奏者はNeely Bruce(ニーリー・ブルース)。


これらの作品は、リズムを通じて創造された新しい音楽形式、モーダルと合成音階の使用、ドローンの音楽的な重心の定義(それぞれのプレリュードの中や周りに舞う音のオーラとして聞こえるドローン)への、ダックワースの長期にわたる関心が一体となって反映されています。音楽的には、「タイム・カーヴ・プレリューズ」はディエス・イレ(キリスト教の終末思想を意味する、クラシック音楽におけるレクイエム)に基づく1つの主要なメロディーに焦点を当て、エリック・サティ、ブルーグラスのバンジョー・ピッキングや、時にジェリー・リー・ルイスの演奏スタイルから得たヒントを含めて、すべてを比例時間に基づく創造的なアーキテクチャによる音楽空間へと収めています。このアーキテクチャは、フィボナッチ・シリーズだけでなく、ダックワースが作った付加的・減少的・累積的な構造を広く使用しています。ダックワースが何年にも渡って関心を持っていたリズムのアイデアの集大成にして、また彼のその後の方向性を示す作品です。




performed by Neely Bruce
(Lovely Music, Ltd., 1983/1990)

performed by R. Andrew Lee
(Irritable Hedgehog, 2011)